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2010年度 人身売買に関わる報告書/ヒラリークリントン(米国) 和訳

2011.06.25


 [セーブ・ザ・スレーブ からの コメント]

ヒラリークリントンが、米国を代表して人身売買についてのリポートを発表しています。
リポートでは、アメリカも もはや一刻の猶予もないほど危機的状況に陥ってると報告しています。

アメリカに行くと、銀行やスーパーなど 至る所で、子どもの写真や身体プロフィールの載ったポスターを見ます。
それこそ、公共料金の請求書、銀行口座の明細票、スーパーの紙袋、クリーニングのビニール袋、牛乳の紙容器などにも印刷されています。これは、言うまでもなく行方不明の子どもたちの捜索願いです。

アメリカでは毎年90万人以上の子どもたちが姿を消しています。
1日に2400人以上の子どもたちが行方不明になっているのです。

その全てが誘拐・拉致とは言えません。家出も含まれていますが、実際の数は誰にも分かっていません。
が、誘拐ではないにしろ、家出したティーンネイジャー達が騙されて性産業(売春やチャイルドポルノ)に貶められる事は頻繁に起こっています。親にとって子どもが誘拐されることが、どんなに辛いことか、子を持たずとも容易に想像がつくはずです。
アメリカでも深刻な犯罪として取り組んでいますが、まだシンジケートの壊滅には遠いようです。

日本では、まだ これほどの行方不明者は出ていません。(日本の行方不明者は年間約8~9万人)

これだけ子どもの誘拐が少ない国、これは 世界的に見ても奇跡である事を知って下さい。




[和訳] 2010年度 人身売買に関わる報告書 [Trafficking in Persons Report 2010]

私は、現代社会に悪影響を及ぼしている奴隷制度と戦う方たちの最近10年間の前進を大変喜ばしく思います。

国連は、人身売買に対して国際規格を制定しました。また、アメリカ合衆国はTrafficking Victims Protection条例を制定しました。 このような各国の動きにより、国際社会は、人身売買の悲劇を終わらせるためのより具体的な取り組みへと進展を遂げています。 これにより、より多くの犠牲者が保護された、より多くのケースが的確に報道され、多くの人権抑圧の動きを阻んできました。

今や一度人身売買の存在を否定した国でも、現代の奴隷という犠牲者の存在を認め、彼らが傷ついた精神のケアを援助し、さらにそうした人身売買を行う組織と対抗するために働いています。

確かにこの世界的な現象に対して目覚ましい動きがありましたが、未だ実践されなければならない多くの仕事があります。 この年間評定は、防止、保護、および起訴の"3P"パラダイムを実行するための世界の努力を診断する機会です。 ここで学習されたレッスンに基づいて、私たちは、政府や市民団体と共にすべての人、女性、および子供が奴隷商人の手から安全である世界へとするために「第4P」(パートナーシップ)を考えるべきであり、それによって、新たな可能性を見出すことができます。

アメリカ合衆国が10年に一度まとめるPersons Reportでは、人身売買について、引き続き行う挑戦について世界規模で概説しています。 このReportで初めて、アメリカ合衆国は、私たちが他国と同じ規格に基づく合衆国のランキングを含んでいます。 アメリカ合衆国はもはや一刻の猶予もなく、現代の奴隷制度に対してアメリカ国内はもとより、グローバルな努力を強化する責任を認識したものとして初めてこのランキングを認めます。 この人権抑圧は普遍的です、そしてそれに立ち向かう責任はどこの誰でも逃れることはできません。

今年のレポートはいくつかの注目すべき傾向があります。それは今年のハイチ地震の余波で明白な状態になった不本意な国内の奴隷同然の状態にいる女性や子供のこと、そして救出への挑戦と成功、その救出ための犠牲者、および自然災害に付随して起きるこのような人災に対する私たちの対策の必要性を特定して、保護する必要のある人を指摘している点です。。

この世界的な災難を終わらせることは、アメリカ合衆国にとっても、優先されるべき重要な政策です。 この現象は、世界中の文化、共同体、および国に影響し続けています。 私たちは、共に手を取り合い、正面からこの問題に立ち向かうことで、犠牲者を奴隷制度から解放できるのです。

 ヒラリークリントン



[原文] Office To Monitor and Combat Trafficking in Persons
     Trafficking in Persons Report 2010

Dear Reader:

I am pleased to celebrate and reflect upon the last decade of progress identifying and fighting the phenomenon of modern slavery. Ten years ago, the United Nations negotiated the international standards against trafficking in persons and the United States enacted the Trafficking Victims Protection Act. Since then, the international
community has witnessed tangible progress in the effort to end the scourge of trafficking in persons. More victims have been protected, more cases have been successfully prosecuted, and more instances of this human rights abuse have been prevented.

Countries that once denied the existence of human trafficking now work to identify victims and help them overcome the trauma of modern slavery, as well as hold responsible those who enslave others. Although progress has undoubtedly been made against this global phenomenon, there is more work to do. This annual assessment is an opportunity to diagnose the world’s efforts to implement the “3P” paradigm of prevention, protection, and prosecution. Based on lessons learned, we must work together with civil society, the corporate sector, and across governments through the “fourth P” ? partnership ? toward a world in which every man, woman, and child is safe from the hands of traffickers and can realize their God-given potential.

The 10th annual Trafficking in Persons Report outlines the continuing challenges across the globe, including in the United States. The Report, for the first time, includes a ranking of the United States based on the same standards to which we hold other countries. The United States takes its first-ever ranking not as a reprieve but as a responsibility to strengthen global efforts against modern slavery, including those within America. This human rights abuse is universal, and no one should claim immunity from its reach or from the responsibility to confront it.

This year’s report highlights several key trends, including the suffering of women and children in involuntary domestic servitude, the challenges and successes in identifying and protecting victims, and the need to include anti-trafficking policies in our response to natural disasters, as was evident in the aftermath of this year’s earthquake in Haiti.

Ending this global scourge is an important policy priority for the United States. This fluid phenomenon continues to affect cultures, communities, and countries spanning the globe. Through partnerships, we can confront it head-on and lift its victims from slavery to freedom.

Sincerely,

Hillary Rodham Clinton

 

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